20100129

book

はいどうもどうも、どうもでーす。

僕の少ない読書数の中から、最も心に響くという陳腐な表現を用いて選ばせて頂くとするなら2009ベストブックはヴィクトール・フランクルの「夜と霧」でありましょう。世界的名著でご存知の方も多いとは思いますが。

著者ヴィクトール・フランクルは精神科医、心理学者であったが、ユダヤ人という理由で強制収容所に入れられてしまう。本作は「ここでの一日は一週間より長い」と表現した収容所での壮絶な体験記であります。


…と、以前の僕なら戦争反対、という4文字の結論に終始してしまうが、改めて今作を読み返すと、精神科医としての未聞の恐怖に対する深い洞察が、「人間の精神を人間が人間に提示する」という、それほどまでの精神世界の広さを教えてくれるんですね。


僕がこの本を初めて読んだのは高校の頃でした。図書館から埃と共に出てきた様なその本から得た印象は、なにより歴史的事実とそれを示す写真の残酷さでした。内容とか主題よりもその歴史に衝撃を受けたのを覚えています。収容所の知識等皆無だったので。


彼が記した絶望の淵における人間の行動、そして肉体的自由が多方面から束縛されても「それをどうとらえるかという自由」だけはずっと保証され誰にも邪魔されないという境地に立ったこと、様々な欲が制限され希望を持つことは自身を内側から痛めつけることだと分かっていても、現実を受け入れながら生をあきらめなかったわけです。


もちろん著者が感じたことというのは僕が感じたこととは比べものになりませんが、それは彼の表現不足とか、僕の理解不足ではなく、圧倒的な経験の差において、であります。それでもなお、世界中の人々が感動する理由は、体験記という点もそうであるが人間の持つ精神世界の可能性を多く見いだせる点にあると強く思いましたね。

ということで読後、日々の生活を改めるようにも思うのだが、いたって真面目な生活をしている僕よりもヘキサゴンファミリーとかの横暴の方を取り締まらなくてはいけないと思う。


みなさんも人生に迷ったら、是非。




あ、漫画編は有無を言わさず、ワンピース…と言いたいところなんですが2009年は随所にラッキーマンネタがグイグイ来てた記憶があるのでラッキーマンに寄せておくことにする。

個人的にはもっとみんなに魔法陣ぐるぐるを読んで欲しいのですが。




そんなことより明日MISIAのライブに行くんですよ。




内容のベクトルがばらばらでごめんね。なんしごめんね、なんし。

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