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A★RA★SU★JI★ ~あらすじ~
まぁほんとにうるさい中学1年生は問題児ばかりだったけど一方最近のプロ野球人気の低迷にもメスを入れたいところなのだが…?!
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あまりにもひどすぎる私の学年だったけれど、
それを受けてか中学2年のとき、それはそれは怖い体育の若い先生(以下O先生)が入ってきて
事態は一気に沈静化していきました。
初めの体育の授業で当然の様に遅刻してきた不良を、見せしめのようにボッコボコにして
「これはヤバイ」という空気づくりに成功したO先生とはいつかマーケティング部でご一緒したい。
そんなこんなでクラスも落ち着き、平穏が訪れた。
そんな私、中学校に入って感じたことは「なぜか不良はモテる」ということ。
イケイケの女子達は不良に従い、なぜか悪いことをするヤツらがもてていた。
いたって普通の中学生だった私は2列目以降へと完全に押しやられ、学年の恋愛戦線から外されたのでした。
一番美人だったあの娘も不良と付き合い、感じの良さそうなあの娘すら、不良と付き合っていた。
しかし
ここで取り残された「2列目・中2男子諸君」は衝撃の出会いを果たすのである。
そう、【ワックス】だ。
あの化粧品によって、劇的に男子達は変化していく。ありがとう資生堂!
パッツンだったヤツも、丸坊主だったヤツも、、美容院とのコラボによって、彼らはスターダムへと昇っていくのだ。
西へ西へと【ワックス】を求めて男子達は群がったのである。
ご多分に漏れず例外ではなかった私も、毎朝尋常ではない量の【ワックス】を手にとり
さっそうと風を切って登校していたのだ。「適量」「500円玉ぐらいの」とはもはや何を指すのか分からない。
そして、さっそく変化は訪れた。
女友達から、「後輩がこれM(=僕です)に渡しといて下さいって言われたんやけど」と言われ
な、な、なんとお手紙を受け取る始末!
お、お、おおお!
不審なオレ!!
そして中には「良かったらメールください」との一文!
…来た!!!
オレの時代、来た!!!!!
…。
…だけど当時のオレ、携帯なんかねぇよ。
…。
儚くも私のスターダムへの道は、当時まだ珍しかった【デジタルディバイド】によって分断されたのであった。
続く